物件の差別化、答えは「外」にはない
「3,000円下げましょう」「Wi-Fi入れましょう」
管理会社からこういう提案をされて、なんかモヤモヤすること、ありませんか。
言ってることは分かる。
新築には勝てないし、設備が古いのも事実。
マイナス要因は痛いほどわかっている。
結局、お金を出して設備を増やすか、身を削って家賃を下げるしかないのか?
差別化が大事なのは分かってる。
でも、何で差別化すればいいのか。
せっかく投資するなら、もう少し効率よくやりたい。Wi-Fi?ペット可?何がいいんだろう..?
気づいたら「差別化迷子」になっちゃってた、なんてこと、あるかもしれません。

スペックで選ばれると、スペックで負ける
Wi-Fi、ペット可、宅配ボックス……。 「差別化しなきゃ」と思って周りを見渡すと、いろいろな手法が目に入ってきます。
とりあえず安価でできそうなことからやってみる。
良さそうな設備を付けてみる。
でも、なんかしっくりこない。
そんな感覚はありませんか。
それは、設備や条件での差別化が、
入居者にとっては「ただの比較項目」でしかないからです。
設備や条件で選ばれた入居者って、
もっといい条件の物件が出たら、そっちに行っちゃうんですよね。
「Wi-Fi無料だから」で選ばれた物件は、隣に「Wi-Fi無料+宅配ボックス付き」の新築ができた瞬間、比較対象から外れます。「家賃が安いから」で選ばれたら、もっと安いところが出たら終わり。
比較されるということは、常に自分より「もっといい条件」が現れることに怯え続けるということ。
このスペック競争には、終わりがないんです。
成功事例を見て「これだ!」と思っても

設備じゃないなら、何で差別化すればいいんだろう。そう思って調べると、今度はキラキラした成功事例がたくさん出てきます。
空室率40%のエリアで高齢者特化にして満室になった話。楽器可にしたらミュージシャンが行列を作った話。猫専用にしたら遠方からも問い合わせが来るようになった話。
すごいな、これなら私もいけるかも——って思いますよね。
でも、人の成功事例って、借り物の服と同じで、サイズが合わないと、着こなせないんですよね。
「空室が埋まるなら」と形だけ真似しても、そこに自分なりの想いや覚悟がなければ、結局は「管理の手間が増えただけ」になってしまいます。
本物の差別化は「あなた自身」を打つこと
スペックリストに載らないものこそが、本物の差別化になります。
「何で差別化しよう」じゃなくて、「自分は何を大切にしてるんだろう」って考えてみる。
どんな暮らしを美しいと思う?
どんな人に住んでほしい?
自分が大事にしている価値観って何だろう?
これって、設備の話じゃなくて、自分自身の話なんですよね。
オーナー自身の考えが宿った物件には、言葉にできない説得力が生まれます。内見に来た人が「なんかいいな、ここ」って感じる空気。それは設備リストには書けないものなんです。
入居者が最終的に惹かれるのは、設備のリストではなく、そこに流れる「意思」。あなた自身を投影した物件には、同じ価値観を持つ人が集まってきます。
物件って、オーナーの「自分らしさ」を乗せたとき、ただの「不動産」から、代わりのきかない「居場所」に変わるんです。


